頼むぜ、相棒!
今日は特に書く事も無いので、ひさしぶりにGWクロボン紹介。今日はX3ムラマサブラスター。
XM-X3 クロスボーン・ガンダムX3(ムラマサブラスター装備)
覇王の紋章
UNIT
U-C67 赤 2-7-2 R
《(0)毎》特殊シールド(2)
(戦闘フェイズ):《(0)》このカードが戦闘エリアにいる場合、敵軍コマンド1枚のプレイを無効にし、廃棄する。
(戦闘フェイズ):《(0)》このカードが戦闘エリアにいる場合、敵軍カード1枚のテキストと、まだ未解決のその効果を、ターン終了時まで無効にする。宇宙 地球 [6][1][6]
16弾で収録されたクロスボーン・ガンダムX3。同じ弾にディビニダドとクラックス・ドゥガチが収録されている事などから考えても、クロスボーン・ガンダム本編におけるX3の最後の姿だと思われる。それにふさわしく、今までのクロスボーンとは一線を画す活躍をすることのできる機体になっている。ヒートダガーとは違って戦闘力がノーマルより下がっている、ということもない。……そのかわり、あがってもいないのだが……どうやら両手から出るIフィールドで自分を守ることを、両手を防いでしまうことで自ら捨て去り、代わりに手に入れたのは戦闘力ではなかったらしい。ヒートダガーなんかよりよっぽど攻撃力はありそうなんだがなぁ……なにはともあれ、4国で敵軍ターンに飛び出す6/1/6は相手にとって十分の脅威であることには違いない。
そしてテキストについてだが、そのように意図しているのかどうかは分からないが、ノーマルのX3が完全に防御のテキストであり、ヒートダガー装備が完全に攻撃型のテキストであったのを考えると、このカードは攻防どちらとしても機能するテキストではある。
まず上のテキストは、このカードが戦闘エリアに出てさえいれば敵軍コマンド1枚をノーコストでカウンターできる、というもの。当然、既に場に出ていなければ機能できないため、通常のカウンターのように相手のカードを消費させることよりは抑止力として働く事になるため、その使用頻度はどうしても低くなってしまうが、優秀なテキストである。例えばザンネックキャノン※1をプレイされた際、たとえ対象がこのカードではなくても廃棄できるし、またユニットの効果なのでプリベントによるカウンター耐性にはひっかからず、身勝手な懇願※2光の翼※3などのこちらが戦闘エリアに出てからを狙ってくる高プリベントのコマンドも難なくカウンターすることができる。その他、月光蝶クロボンではこのカードを出撃させてからエンドカードとなる月光蝶をプレイすると、相手はコマンドでカウンターすることが非常に難しくなり、またコマンドではないカウンターの主流となっている内憂外患に対しても、後述するが下のほうのテキストでその効果を無効にできるので、自軍カードを相手カウンター等から守る際はほぼパーフェクトな仕事ができるカードだ。
下の方のテキストでは、こちらが出撃していれば敵軍カード1枚のテキストを消す事ができる物だが、基本的にX3ムラマサの真骨頂はどちらかというとこのテキストにあると思う。何のカードゲームでもそうだと思うが、単純なカードパワーではなく、その効果によって基本性能をカバーするものが一概的にデッキには採用されやすい。そのような効果の起動を見込まれてデッキに入れられたカードのテキストを、一方的に消す事ができるというのは非常に強力で、ガンダム(ラストシューティング)※4や隠された翻意※5など、ユニット、キャラクター、オペレーションと種類を選ばず、多くの相手を震え上がらせている。また、そのようにテキストを消すべき対象が広く、どんな相手でも大体無駄カードとはならないのもいいところで、その戦闘力の高さもあり、3積みしてもぜんぜん問題はない。また、慈愛の眼差し※6に関してはヴァリアブルとして使用されても、コマンドとして使用されてもその仕事の多くを奪う事ができる。ともかく、ザンバスターに代わる、クロボンの新たなエースである。ただ、クロボンの中では唯一テキストに一切の国力指定もコスト指定もないため、何らかの手段で敵に奪われてもその性能を見せ付けてくるのだが……
上のテキストで場に出ていないコマンドを封じ、下のテキストで場に出ている効果を封じ、またオマケで特殊シールドも持ち、そして戦闘力はGW最高クラスの6/1/6。その性質から、戦闘エリアでの1対1ならばほぼ無敵とも思えるカードで。コストがこちらがかっている際のカラスによって、パンプアップされた状態のこのカードのやりたいほうだいさは異常である。
しかし、これだけ強力に見えるこのカードも、特殊シールドも含めてその保持している全てのテキストが戦闘エリアにいなければ起動できないものなので、配備エリアにいる際のこのカードは実は全くのバニラである。よって、ノーマルのX3とは違って魂の輝き※7等には弱い。ただ、戦闘エリアにさえいれば無双ができるのは前述したとおりで、その性質からギャプランTR−5(ファイバー)※8とはテキスト的に抜群のシナジーがあるのだが、残念ながら色が全くかみ合わないし、専用のデッキを使ってまでやることではない。ザンバスター装備とギャプランも相性はよく、たまーに転向で奪い取れると笑いが止まらない。
だが、このカード自体は強力でも、最近はブリッツクリーク※9による急速展開や、カードパワーの高いカードが次々と収録される事による、「相手のカード全てのテキストが強力、もしくは相手が多すぎて消しきれない」と言う事がよくおこることや、気のせいかもしれないが[]でくくられたテキストの相手なども増えてきている事によって、どうにもこのカードだけでは頼りきれない事態が多く現れてくるようになったと思う。個人的には時代の進化をこのカードのテキストが追いきれていないのだと思っているのだが、それは責任転嫁だろうか。
ちなみに、もともとこのカードが出る前から、4ターン目から強力なユニットが降臨する上、強力なアンタッチャブルを持ち、6ターン目にはすき放題にユニットを戻してしまうクロスボーンデッキはガチデッキから一歩引いたデッキにとって非常に悪い相性のデッキであったのだが、このカードの登場によって、キーカードのテキストを消されてしまう事により、クロボンはほぼ全てのネタデッキの否定のデッキとなってしまった。そのくせいまどき※/1/2でクイックも持っていない弱小換装元を使わなければいけないことも大きくあり、ガチデッキには勝てないとは言わないまでも勝率で上位に立つのは難しい現状になっていると思う。そういうデッキが組みたかったわけではないのだがなぁ……
※1「ザンネックキャノン」……戦闘エリアにいるユニット1枚を破壊するというシンプルにして強力な黒の4国力コマンド。今までの黒の除去コマンドがなんだったのかわからなくなるほどの優秀さだが、とりあえず戦闘エリアにいる相手を対象にしているコマンドという時点でこのカードには関係ない。
※2「身勝手な懇願」……紫4国力の攻撃ステップに全ての戦闘エリアにいるユニットを本来の持ち主の配備エリアに戻すコマンド。通常に使う場合は出撃してからでないと効果のない代わり、プリベントは9と破格の数値で、しかも紫の指定国力のせいで内憂外患でもカウンターできないのだが……やっぱりこのカードには関係なかった。
※3「光の翼」……青4国力で、Gを3枚も廃棄しなければいけない代わりに、敵軍部隊一つの戦闘ダメージをそのまま敵軍本国に跳ね返すという強力なコマンド。そしてプリベントも5と高い数値をもっているのだが……部隊を対称にしている時点で攻撃に出撃しているこのカードの効果で無効にされてしまう。しかし、ルール的に追加コストのG廃棄はしっかりと行われてしまっているので……あまりにもあわれ。
※4「ガンダム(ラストシューティング)」……相手のジャンクヤードの数だけ格闘力を上げるうえに、戦闘で破壊したり、手札に戻したりしてもこちらに多大な被害を与える青4国力のユニット。ただ、もともとは3/1/3のユニットなので、テキストを無効にする事によりその格闘力と相手本国に被害を飛ばすテキストを同時に失うと涙目な状態となる。
※5「隠された翻意」……赤2国力でプレイできるオペレーションで、簡単に言ってしまえばプレイヤーが資源を払い続ける限り全ての本国が戦闘ダメージをうけなくなるという時間稼ぎの効果。ムラマサがいればその「本国が戦闘ダメージを受けない」という効果を無効にできるので、こちらだけは悠々と本国にダメージを与える事ができてしまう。
※6「慈愛の眼差し」……ヴァリアブルとして使われた際は、破壊から廃棄されるユニットを取り除くことで回復、という仕事がそれにカットインしてテキストを消される事で無効になり、コマンドとしては破壊を無効というのは主に戦闘によって破壊された自軍ユニットに対してになるため、その場合はタイミング的にそれを無効にできる。
※7「魂の輝き」……緑1、黒1、合計4の強力ユニットリセットカード。……というか、これに関わらず各種リセットコマンドはだいたい戦闘フェイズながらユニットの出撃前にプレイできるので、ムラマサはリセットに関する抵抗力はほぼないといえる。せいぜい光る宇宙を自前で耐え切るくらいだろう。
※8「ギャプランTR−5(ファイバー)」……攻撃ステップに、自分とその他1体を戦闘エリアに引っ張る事ができるユニット。ムラマサもザンバスも戦闘エリアにいなければ効果の発動ができない物の、タイミングは戦闘フェイズであるため、たとえ攻撃ステップの規定の効果前(ユニットが出撃する前)であっても戦闘エリアにさえいれば効果を使う事ができる。これによって出撃時に発動する効果や防御ステップの規定の効果前(こちらの出撃前)に主に使われる効果にも対策できるようになり、ついでにこの効果で戦闘エリアにとんだユニットがコマンドの効果を受けない効果もあるので、リセットにも耐性がつく。このセットがそろうと非常に強力。……そろえばね。ちなみに、転候でどうのとは書いたが、それは相手にとってもジ・オをを仕込んでいれば同じなので注意。
※9「ブリッツクリーク」……緑4国力で、配備フェイズに自軍本国の上から7枚を見て、その中のプレイできるユニット全てをリロール状態で出すコマンド。昨今のユニットパワーのインフレが進む中、平均的に2〜3枚の展開力が望めてしまうこのカードはあまりにもひどいと思っています。