違うな……我々は……『DS基準』だっ……!

 ファイアーエムブレム暗黒竜と光の剣を買いました。そしてただいま第3話をプレイ中。なので、主にシステム的な面で、やってみて初めて気づいた事なんかを今日は書いてみたいと思います。ネタバレというほどのものにはならないと思いますが、閲覧の際には一応の注意を。


・各計算方法の変化。
 回避率や命中率の算出の仕方が、今までのものとは若干違うみたいです。というか、ひょっとしたら初代はこの使用だったのかもしれませんが。具体的に言うと、今までは回避率は攻速×2+幸運が一般的であったと思うのですが、今作では逆算したところ、攻速+幸運÷2という計算値になっているもよう。つまり、回避率が従来よりあがりにくなっているので、かなり相手の攻撃は避けづらいです。しかも3すくみ補正は旧作仕様(3すくみ有利だと命中、回避に+5。威力は変化無し)なので、ナバールやオグマによる山賊無双はだいぶ厳しいでしょう。ちなみに、命中率はこれまた逆算したところ、技+幸運÷2という計算になっているようです。つまり、回避はさがって、命中が上がった。といっても、最初のほうの敵は幸運が0ばっかなのであんま関係ないですがね。
 その他の計算式、必殺率、攻撃力などの算出は今までと同じようですが、どうやら武器の重量は蒼炎仕様……つまり、力で重さを減殺する仕組みのもようです。さすがにFC世代の重さシステムのままリメイクということはなかったか。体格のステータスがなかったから心配していたのだけど、杞憂だったらしい。あと、魔導書の重さについては正直よく分かりません。とりあえず、力依存ではないか、それか極端に軽いかのどちらかとは思いますが。


・相手の武器詳細が見れない。
 というか、正確にはキャラクターの詳細を表示するメニューがないんですよね。どんなキャラも、DSの上部に1ページ分だけ画面が現れるだけです。それだけでもステータス、装備武器、レベル、武器レベルなど、大体必要な情報は得る事ができますが、このメニューにはカーソルを移動させる事ができないため、キャラクターにカーソルを合わせてヘルプを見ることや、武器にカーソルを合わせてその能力を見ることができません。上でファイアーの重さが分からない、といったのはそのせい。ちなみに、これは味方も同様ではあるのですが、武器の持ち替えや交換、それと売買の際に下のほうに性能は表示されるので、それで判断できます。逆に言うと、そうしなきゃ判断はできないんですがね。例えば、一人だけで宝箱を開けに行った盗賊が、手に入れた武器の性能を行動終了後、そのターン中に確かめる、というのは、多分不可能だと思う。


・相手の攻撃可能範囲を示してくれるシステムがある。
 今回のFEは、マップでXボタンを押すと、敵全体からみて攻撃可能なところが赤くそまるというシステムがあります。この表示をつけたままで移動、攻撃なども行えるので、うっかりミスをなくすという意味でかなりいいシステムだと思う。もっとも、自分はまだイマイチなれていないんですがね。また、当然ながら自軍ユニットによって進路をふさがれている場合も攻撃可能範囲のマークが制御されるので、自軍を引きながら戦う場合などは、その表示を過信しすぎないように注意。なお、この攻撃可能範囲表示モードにした後、任意の数の敵兵をAでマーキングしてからまたXを押すと、そのマーキングしたユニットたちの最大攻撃範囲が示される。これもまた便利。


・強制セーブが働いていない。
 今までの携帯機のFEは「常にオートセーブしているので、結果を見てから電源を切っても無駄」というのがお決まりでしたが、今作はちゃんと「中断」や新規要素の「マップ上セーブポイント」を使わない限りデータが消えて再開ができなくなります。まあ、別にこのことによる被害なんてせいぜい闘技場で見て逃げるという戦法が使えなくなる程度でしょうが、携帯FEながら、うっかり電源を消したらダメ、というプレッシャーが最初のうちはつきまといます。


・武器の公平化が図られている
 ……といえば聞こえはいいですが、正直なところかなり平坦になってしまいました。何せ、すくなくとも鉄シリーズは、剣、槍、斧となるごとに威力が1あがって、重さが1増えるだけという仕様に。しかも前述のように3すくみがほとんどあってもなくてもよいとすらいえるほどの補正しかかからないので、複数の武器種類を持てる兵種なら正直どれを使っても一緒とすら思えてしまう。……これから、強い武器やクラスが出てくれば違うのだと思いたいところですが。


・あからさまに強いユニットがいない
 とりあえず現段階での事なので、正直まだ語るべきではないかもしれませんが、それでもあえて言わせてもらうと「さすが〜〜!」というユニットにはいまだにお目にかかれていません。変にバランスが取れちゃってるんですよね。多分成長率で変えてくるんでしょうが、それにしてもオグマが速さと技が高いかわりに力が6(ソシアルより下)だったり、ナバールが力5だったりしたのにはとても驚いた。一番ひどいのはジェイガンで、せいぜい他のソシアル勢より1〜2能力が高い程度。下級兵種への追撃すらままならない。ただ、その代わりに成長率が高くなっている疑惑あり。何せ、1度レベルアップさせたけど、3つもあがったもんで……確率的に考えて、少なくとも旧世代そのままではないだろう。


・会話イベントが増えている
 マップ前のイベントでの会話などでは、相手がしゃべっているのにマルスがずっと無言だったり、新しい仲間の紹介や説明なんかがあまりにも適当すぎて「ああ、あくまで暗黒竜のリメイクなんだな」と思わさせられるのですが、例えば2章でカシムが仲間になった後、マルスと会話できたり、シーダとオグマで会話ができたりと、こんな感じの要素がちょこちょこ増えているようです。主にはマルスを通さないで仲間になった味方キャラとマルスならその仲間になったマップ中で会話があるように思えた。……当然サジマジバーツにはなかったけどね!……どうでもいいけどバーツとドーガの2大ガチムチが、オグマやナバールとは違った仕事ができてかなり強いです……期待大。


・敵軍ターン自体をスキップするシステムがある。
 今までは簡略化といえばせいぜいアニメ表示をオフにする程度でしたが、今作では敵軍ターン自体を完全に省略する事ができます。つまり、この機能をオンにしてターンを終了すると、画面が暗転した後、敵がすべての移動、攻撃を完了した状態になって自軍ターンになるということです。ものすごいシステムですが、この間に何が起こるかもわからないし、使うとしても二周目だろうなぁ……



 こんなところでしょうか。今の所全体としては、面白くはあるものの本当に「暗黒竜のリメイク」ってだけな感じで、発売前に俺が期待していたマルス×カチュアEDとか、そういうキャラ要素は追加されているようには思えないですなぁ。とはいっても前述の通り仲間内での会話が一応増えているので、これからに期待ではある。