1枚制限の実力

ひさしぶりに時間ができたので更新。せっかくなんで、GWの新規制限カードについて。総枚数は5枚。順次自分ペースで紹介予定。

エリク・ブランケ
栄光の戦史
CHARACTER(UNIT)
CH-194 緑 1-3-0 U
ジオン 男性 大人
(自動A):このカードがセットされているユニットは、以下のテキストを得る。
「チーム>〔インビジブル・ナイツ〕(自軍防御ステップ):《(1)》このカードの部隊の、このカードのセットグループ以外の全てのユニットを持ち主の手札に移す。その場合、敵軍本国にXダメージを与える。Xの値は、その部隊の部隊戦闘力の値と同じとする」
[2][1][1]

 PS3版「機動戦士ガンダム戦記」のジオン側主人公っぽい人。基本的にアンコモン以下とレア以上は一つ違うレベルのカードになるGWではアンコモンというだけで期待度がさがってしまうもので、テキストも妙に長いので思わずスルーしそうになるが。実は相当やばい事が書いてある。どういうことかというと、これはfrogguyの台詞の引用ではあるが「打点が倍になるって書いてある」のである。
 一見すると、自分の部隊を崩す代わりに防御ステップ中に打点を前借する……というようにも見えるのだが、このテキストにはしっかり「このカードのセットグループ以外の」と書いてあり、つまり使用後このカードのセットは場に残るのである。当然、テキストでダメージを与えた後もロール状態になっていたりするわけではないので、このセットグループは当然その後通常のダメージ計算を行う。これが「打点が倍になる」カラクリだ。
 加えて、このカードは3国なので場合によっては相手が防御に行く間もない間にこのカードによるシュートをきめられることもあるし、そうでなくとも例えばそれ1枚で出撃している限りほぼブロックされないシャアザクに乗せてあえて部隊を組み、防御規定前に他のユニットを手札に戻すことで戦術のダメージ倍化戦法を安全に行う事ができるといった点もある。また、相手がブロックにこれる状態でもワンパンチ分の本国ダメージが飛ばせるので、押し込みにもつかえる。これでコストがこのカードのセット以外全て廃棄とかだったらともかく、手札に返すのが条件なので、むしろドップやガトル、ファットアンクルのキャントリップやサーチ能力をもう一度使えるので、むしろメリットに転じる事態すらあり、とにかく「打点を伸ばす」ということについて、何もかも至れり尽くせりである。そのパワーは基本的に2国力以下のカードしか用いないのが主流であった緑ウィニーの中でも多くのデッキがこれを3積みにしていたことからもわかるように、「エリクゲー」とされるゲームをいくつも作り出すほどであり、相手が緑がらみのデッキと分かるとすわエリクか。次のドローがエリクだったら諦める、という嘆きの声を何度も生み出してきたのだ。
 そんな彼も今回めでたく制限カード入り。非常に妥当である。しかし、部隊員を逃がしてその分のダメージを与えるのはわかるのだが、何故そのダメージに自分の分も含まれているのだろうか。全く納得がいかない。許されざるよ。