いいえ、奴はとんでもない物をとっていきました。

「それは、初めての給料で家族に私が買っていこうと思っていたタルトです」
orz
 目の前で買っていかれました……長い人生、こんなこともあるでしょうが……おいしそうだったなぁ、あれ。


 昨日は我が家の親のパソコンのほうで、ノートン先生お家芸のクソ長いアップデートをしてくれていたため、ネットをすることができませんでした。……え?パソコンが違うなら関係ないじゃんだって?甘いな。我が家のネット回線は一つしかないから、どっちかがネットしてると残りの片方は使用不可能なんだぜ!そして電話回線だ!毎秒よくて6KB前後だぞ!……とりあえず、俺以下の環境でネットをしている人には会ったことがありません。


今日は、同じく10弾に収録されたクロスボーン・ガンダムX2の説明。

XM-X2 クロスボーン・ガンダムX2
刻の末裔
UNIT
U-C26 赤 2-6-1 R
【マルチプル>《[2・6]》このカードが戦闘エリアにいる場合、自軍本国の上のカード5枚を見て、その中にあるカード1枚を手札に移し、残りを任意の順番で元の本国の上か下に戻す】
(自動A):このカードの「マルチプル」では、「名称:クロスボーン・ガンダム」であるユニットを、このカードと同じ名称のユニットとして扱う事ができる。

宇宙 地球 [5][1][5]


 おそらく、全てのクロボンの中では一番地味……というか知名度が低いと、個人的には感じているクロスボーン・ガンダム。その理由はといえば、まずカード自体が古く、コア・ファイターが出る前の弾での参戦であり、またコア・ファイターの収録された弾ではクロスボーン・ガンダムX1(ザンバスター装備)、クロスボーン・ガンダムX2(ABCマント装備)、クロスボーン・ガンダムX2(ブースター装備)とどれこれも強い、使いやすいクロスボーン・ガンダムが続けて収録されてしまったという事情があるのと、他の「使えない」評価を下されたクロスボーン・ガンダムには、他のカードとは違う働きが出来るため、それぞれ環境の変化や新たなカードの登場によって伸びる香りを漂わせているものの、このカードは効果がドロー系統という場に何も与えない効果のために、わざわざ組み合わせるほどのシナジーが薄い、ということがある。
 とまあこんな風に書くと悪い事だらけのように見えるが、マルチプル自体の能力は強力で、ようするにジャンクヤードにいるか手札で腐っている(=いらない)クロスボーン・ガンダムを本国の上から見て五枚の中のカードに変換できるのである。5枚も見れば何かその時で場に必要なカードがある可能性は高く、またマルチプルの<0毎>により、見たカードが気にいらなければその中にある「クロスボーン・ガンダム」を手札に入れてから本国の下に移せば、そのカードをコストにもう一度発動して新たな5枚のカードから手札に入れることができる。また、一見サラサ再臨※1をマルチプルの能力にしているように見えるが、この効果の場合は本国の上にも任意の順番で戻す事ができるため、例えば敵のターンにブロック出撃→帰還ステップに効果発動、2枚目の欲しいカードを本国の上に移す→次の自軍ターンでドローという動きや、どうしてもその中で欲しいカードがもう一枚あれば、二回目のマルチプルでなんなく手札に入れることができる。なんにせよ、効果を発動した時のそのドロー力はガンダムアストレイアウトフレームバックホーム装備)※2並か、それ以上だろう。
 だが、何故そうでありながらこのカードは使われないのか?その答えはただ一つ、テキストに付け加えられた<2・6>にあるといえるだろう。とにかく、遅いのである。いくら優秀なドローサポートとはいっても、6国にもなればあらゆる相手のあらゆる手段が飛んでくる頃で、相手が何か行動を起こしてから対処するのでは間に合わない場面が多い。もともとシュート用で、「マルチプル発動→勝利」とできる力を持つため、きっちりと場を作り上げてからの出撃が望まれる10弾の「クロスボーン・ガンダムX1」や、あまりにも高すぎる除去能力のため、6国たまればそのままゲームをコントロールすることも可能な「クロスボーン・ガンダムX1(ザンバスター装備)」とは事情が違うのである。また、このカードのマルチプルは戦闘フェイズに戦闘エリアにいなければいけないので、例えば緊急時に司令部の移送※3を探し当てようとしても、どうがんばっても相手の攻撃が一回挟まってしまう。……このように考えなくても、このカードと違いクロボンデッキ以外にも入れることが出来るはずのタイガーバウムの夢※4がほとんど採用されていない現実を見るだけでも、お呼びでない空気は漂っている。
 また辛いのは、クロスボーン・ガンダムデッキはそのパーツの中を、確実に単体では無力であるコア・ファイターに3枚割かなければならず、またクロスボーン・ガンダムも数多く投入されて、Gの枚数も多めになるため、余剰のカードスペースが少なめになる。つまり、手札に入れた時点で使用可能であり、状況を変えるほどのカード(コマンド類)を入れづらいのだ。自身の効果でマルチプルのコストを消費してしまうため、他のクロスボーン・ガンダムのマルチプルの弾を用意する意図には使えないためなおさらである。もしこの効果がクロスボーン・ガンダムのマルチプルでなく、何か別の使用方法だったなら、コングロデッキ※5のフィニッシャー(サポート)として機能していた可能性も十分にあるとは思う。
 だがそれでも使用するなら、赤茶クロボンに投入して、エンドカードとして必要になる「月光蝶※6」や「宝物投棄※7」を数度のマルチプルで確実に手札に入れておくというような使い方がいい……とは思う。ただ、どっちにしても結局クロスボーン・ガンダムX1(ザンバスター装備)がいなければ大概の場合何も出来ないし、X1ザンバスのサポートとしては相手の移動無効のテキストを消す上、月光蝶に対しての逆襲のシャア※8や内憂外患※9によるカウンターすら抑制するクロスボーン・ガンダムX3(ムラマサ・ブラスター装備)の方があらゆる面で優秀なのが……ただ、各種クロスボーン・ガンダムの中でも、クロスボーンVSF91※10が成立している場合での相性はよく、自軍ターン限定ではあるものの、つまるところ手札が全て「サラサ再臨」の上位互換のテキストを併せ持つようになる。……まあ、成立していれば……の話だが……
 結論として、このカードがクロボンデッキに入るのは難しいだろうが、自分が有利な状況ならば、カウンターを呼び込むなどでさらにその体勢を磐石に出来るカードではある。個人的には手に入れたら一度使ってみたい。……多分涙に終わるが。


※1「サラサ再臨」……赤の2国力のコマンドで、本国の上から5枚を見てその中の1枚を手札に移し、残りを本国の下に送るカード。同じ国力でありながら3枚しか見れない白の「ハッキング」が白デッキの必須カードである、という事を考えればどれだけ優れたカードなのかがわかる。しかもコモン。かつてはそれこそ今回紹介したカードと同じ効果を持っていたが、さすがにエラッタが出された。逆に考えると、こちらにエラッタが出されていながら、エラッタにかかることなく素通りしたX2はよほど活躍していなかったのだろうという事にもなる気がする。
※2「ガンダムアストレイアウトフレームバックホーム装備)」……以前に個人的強力カードの欄で紹介したが、つまるところ攻撃に出るたびに2枚のカードをハンガーに移すことができるユニット。本文中にはドロー能力だけなら引けを取らないとは書いたが、その他では低い国力、悪くない戦闘力、補給(1)とX2にくらべて優秀な点が目白押しである。
※3「司令部の移送」……ついに出てしまった割られてもデメリットのないコスモ・バビロン。5国力、赤のオペレーションで、プレイされて場に出た場合自軍本国の下に捨て山をまるごと移すという、つまるところの全回復効果だが、デメリット要素は受けたダメージが全てゲームから取り除かれるようになるという、二枚目以降が使いづらくなる程度のものでしかない上、指定国力もコスモ・バビロンより1低い。周辺警護という優秀なオペ割りが横行した上にこの扱いでは、コスモ・バビロンがかわいそうすぎる……全回復を2回もしなきゃいけないようなら、そりゃもう負けてるって事だろう。
※4「タイガーバウムの夢」……5国力赤のオペレーションで、自軍ドローフェイズにロールするともう一枚カードをドローすることができる。効果自体は強力なはずなのだが……
※5「コングロデッキ」……「複合産業企業体」という「コングロマリット(以下コングロ)」とルビを振られたカードが登場したことにより組まれるようになったデッキ。コングロのはデュアルカードがプレイされた場合、場に2/1/2の守備隊コインを出すというテキストを持つ紫G、というものであり、カードアドバンテージをなくすことなくユニットを展開できる事は重要な要素であるGWでは強いのだが、そもそもデュアルカードのために大量の指定国力を必要とする代わりに、超パワーのカード群で相手を圧殺するこのデッキには「コングロ」は不必要感が若干ただよっているようだ。難儀なデッキである。「戦略兵器」や「惹かれあう魂」などの、引いたらすぐにゲームをひっくり返せるカードが多数入っているので、X2の系統の効果とは相性がいいだろう……ってむなしいなこの仮定は……
※6「月光蝶」……茶色の5国力コマンドで、自軍攻撃ステップに全てのGを手札に戻す。場のユニットを根こそぎ手札に送ることができる「クロスボーン・ガンダムX1(ザンバスター装備)」とはかなり相性がいいので、赤茶クロスボーンデッキのエンドカードとしてよく採用される。
※7「宝物投棄」……自軍ドローフェイズに手札と自軍捨て山を全て廃棄する事で相手も同じく廃棄しなければいけなくなる茶色4国力のコマンド。相手の手札と捨て山を無にすることで、逆転のカードの使用と、回復による持ち直しを同時に阻止する。自分が場のアドバンテージで有利にたっている時の専用カード。それ以外では使いづらいどころか使ったら死ねるのがネック。やはり、ユニットを手札に送ることで、そのまま廃棄させる事のできるザンバスと相性がいい。月光蝶に比べるとクロボンでの採用度は低いが。
※8「逆襲のシャア」……3国力ならコマンドとオペレーション、5国力ならユニットまでのプレイをカウンターできる上、プリベント(3)までついている赤の優秀なカウンターカード。だが、X3ムラマサによるプレイ無効効果はコマンドによるものではないため、プリベントを無視して廃棄できる。
※9「内憂外患」……4国力で出せる赤のオペレーションで、全てのプレイされる敵軍コマンド、オペレーションに対し、手札をその指定国力分捨てることによってそのプレイを無効にできる。何より強力なのはオペレーションなのでプリベントにかからないことと、場に出ればカウンターできないので恒久的、かつ絶対的なカウンター手段となる事。ただし、所詮はオペレーションのテキストなので、戦闘エリアにいるムラマサにより無効にされてしまう。
※10「F91対クロスボーン」……後で紹介するつもりなので簡潔にいうと、5国力赤のオペレーションで、「相手にガンダムがいる場合、手札1枚を捨てればクロボンのマルチプル一つを発動できる」効果。