動けよぉ!このポンコツー!

メダロットのアニメがまた見たいかもしれない。しかし、はてなの記事投稿画面が何故かかわってますね。
 まあそんなわけでメダロットDSのクワガタバージョンを買いました。まだ始めたばかりではありますが、メダロットがどういうゲームであったかをちゃんと考慮して作られているように感じられるので、かなり違和感はなく楽しめます。ただ、それゆえに気になるところ、思ったことなんかもあるので、今日は軽くそのことについて書いてみようかと。


・リメイクされた過去BGM
 とりあえずパッとわかるだけでもロボトルのテーマ1とメダロッチ画面は聞きなれた音楽。とりあえず今思い出せるのはそれだけだが、なんとなく他にも色々とリメイク曲があった気がする。懐かしい気持ちに浸れる一方で、ある意味手抜きとも感じられるが、とりあえずロボトルのテーマ1のリメイクは個人的にかなりの名アレンジなので、印象はいいです。


・各パーツの装甲値が増加した
 メダロットの戦闘バランスといったら脚部、頭部はともかく、両腕の装甲値はガード系列でもない限りせいぜい30、最悪10というのが相場でしたが、今回は全パーツの装甲値が大幅に引き上げられており、一般的な右腕パーツですら装甲値は100以上あり、ロクショウの左腕など180もあります。また脚部、頭部も今までに比べて2〜3倍にはなっていると見ていいでしょう。これがシールド系列になると装甲値はパーツ一つで255もあります。ただ、全体的な攻撃ダメージもソード一発で50〜80くらいは減るようになっているので、見た目ほど固くなったというわけではないのですが、少なくとも一発でパーツ一つが落ちるというのはレーザー系でもなければかなり少なくなっており、これがこの変更の最大の狙いと見て間違いないでしょう。これによって今までのシリーズでよくあった「不意の一発でリーダー事故死」という理不尽なゲームオーバーはおきづらくなっており、NAVIの時のリーダー機の防御力が他の味方機の数だけアップするという仕様ほど硬くなっているわけでもないので、そこはいいバランスともいえます。ただ、これによってたださえサクサクすすむとは言いがたいメダロットのザコ戦がさらにすすみづらくなっている感は否めないし、相手のがむしゃらなどを読んで一撃で沈めるといった事もかなり起こりづらくなっているし、何より今までのメダロットの感覚から大分外れてしまっている数値なので、違和感は感じてしまう。ただそれでも自分で狙う相手を選べない、迂闊な攻撃にリスクが多い、攻撃を当てる以前に行動自体が失敗する事がある、など最近のゲームで理不尽と思われそうな点でも結構そのまま残してあるので製作した側の気持ちは感じるし、総合的にはどっちがいい、とは言いづらい気がするので、まあ個人的にはこれもアリ、という感じで。


・防御の確率低下
 これはおそらく先に挙げた装甲値の増加による生当たり時のリスクが減った事と関連してるのでしょうが、今までは索敵により成功を高めたり殴る、がむしゃら後の敵を狙ったりしない限りほぼ確実にヒットしたとしても相手に「〜〜で防御した!」という行動をとられていましたが、今回は結構普通に攻撃しても防御されず、狙っていたパーツにそのまま攻撃が通る事が多くなっています。ただ、それでも同レベル以上の敵が相手ならちょくちょく防御行動をとられたりするし、直に通っても先述のように一発で破壊できたりするのはまれで、レーザー系も成功の低さから防御されやすいようなので、ちょうどバランスをとったと見るべきでしょうか。また、回避する確率も若干減っているような気はするのですが……それでも同レベル以下に相性の合わないパーツで攻撃された時などはまず当たらないので、そこまで言うほどではないか。


・索敵、隠蔽などが重複しない。
 今作で索敵や隠蔽を効果時間中にもう一度使用した場合、その効果が高まる、ということはダメージやクリティカルの成功率と説明文を見る限りはないらしく、硬化時間が延長されるだけのようです。いんぺい、さくてきを2回行った後のフィーバータイムができなくなったので若干寂しいですが、まあ確かに一部の相手以外はそれだけで勝てる、と言っても過言ではない戦術だったので、変更されることもやむなしではあったかも。でもこれでレベルドレインパーツがまだあったりしたら意味ないが。ちなみに、各トラップ系は重ねがけすると効果が強まりますが、これはトラップが設置した後永続する仕様のためのようです。なお、同じパーツを2回使ったときはともかく、威力(効果)の違うさくてきやいんぺいパーツで重ねがけした場合の効果処理については不明。
 ところで、今作では今までのいわゆる「おうえん」コマンドが「たすける」になってます。「がむしゃら」はそのままなのに……


(若干のネタバレ注意)
・ティンペット、メダルがそろうのが早く、また相手はそれに合わせてこない。
 なんと初めて、父親にメダロットをするのを認めてもらうまでというわずかな間に総計3体手に入ります。しかも、3体になったイベント直後のロボトルでは相手は2体しかメダロットを持っておらず、その後の雑魚戦では2体どころか1体で挑んでくる相手がほとんどになっています。今までのメダロットではむしろようやく2体になったと思ったら3体持っている相手に勝負を挑まれる、という事態が多々あり、非常に辛い思いをさせられましたが、今回は完全に立場が逆、といってよさそうです。数で勝る以上、負ける要素はない。


 ここまではいい、悪いどちらとも取れるのですが、ここから先はどちらかというと悪いと感じる点を。


・説明が少ない。
 説明書がなんだか薄いなあと思ったときから感じてはいたのですが、それぞれの用語がやたらと専門的なわりには説明書や開始直後にはその説明がない。たとえば「せいこう」「いりょく」はともかく、「れいきゃく」などのステータスは何に関わるステータスであるのか初めての人や長らくメダロットから離れていた人はわかりづらいでしょうし、またなぐる、がむしゃらなどの行動後の多大なデメリットについても説明されていないので、全くの初心者はここで間違いを犯すこともありうるのではないでしょうか。一応しばらくゲームを進めているとメダロットの各種専門的な用語や戦闘の特徴について情報が集まってくるのですが、これもモブキャラと会話をしなければ手に入らなかったりするので、正直不親切といわざるを得ないでしょう。まあ、ぶっちゃけそんなのを知らなくても序盤は十分戦えるので、後で情報が集まるなら余り問題はない可能性もありますが。


・エンカウントが多い。
 一昔前のRPG並みに多い。具体的に言うと15歩〜20歩くらいすすんだらエンカウントすると思っていい。別にそれだけならともかく、ご存知のようにメダロットはアイテムを使わなければエンカウント戦闘から逃げる事はできず、またこれも先述のように今回は従来に比べさらに戦闘が長めなので、正直ファミ通クロスレビューで4人のレビュアー全員が「ザコ戦はもう少しサクサクいきたい」といった主旨の事を書いてしまっているその気持ちがよくわかる。ただ、一応それを考えているのか、今回はロボロボメダルが一度に3枚とか10枚とかもらえるのでかなり集まりやすい。また相手のメダロットを見てからロボロボメダルを使えるので、欲しいパーツを持っている相手とだけ戦うこともでき、そこを考えると、中盤移行はあまり気にならなくなるかも。


・相性のあうパーツが非常に広がった。
 従来のシリーズではメダルとパーツの相性を合わせる場合、メダルの性格とパーツの属性をあわせる必要があったのですが、今回はそういった要素がなく、単純にメダルが得意としているそれぞれ3つの行動(なぐる、うつ、まもる)などのうちのどれか一つにそのパーツの行動があっていれば相性があっているとみなされます。つまり、同じ「なぐる」であればソードのような直接攻撃系も、ウィルスのような状態異常系も相性があっているとみなされます。これは個人的にはあまり好きではない。何故かというと、後述しますが今回はメダフォースもないっぽいので、そんな中状態異常系の攻撃パーツをそれを得意とするメダルで使う……といった意味もないとすると、メダルを選択してパーツを装着させるという行為の意味が薄くなるからです。……ひょっとしたら隠しパラメータでどのメダルは〜〜の効果を伸ばしやすいとかあったりするのかもしれませんが……あと、もしかしたら今までにあった「相性」という要素自体がないのかも。というのも、今回はメダリアがなく、相性の説明でも、「メダルの得意とする行動にパーツがっているとその横に○がつく」とだけ説明されているだけなので、その○の存在によって行動値にボーナスがついていたりするわけではない可能性はある。


メダロットを3体しか組み立てられない。
 まだ確定ではないのではないのですが、画面構造を見る限り、3体しか組み上げて保持するスペースがないっぽい。とはいってもメダルの経験値の問題上、4体目が必要となることはあんまりないので、正直そんなに困る事ではないのですが、戦闘前のパーツ組み換えとかもできないっぽいので、飛行や潜水が出てきたらアンチエア、シー持ちを加えるといった戦術はできなくなってるし、気分で戦い方をかえていくというのもやりづらいので、単純にマイナスかなぁと。


・初代がベースになりすぎている
 別にそれ自体は悪いことではないし、これも確定ではないのですが、説明を見る限りでもどうもそうっぽいので、一番重要な点としてこれを。どうやら今回はメダフォース、メダチェンジ、メダリアなど、歴代でメダロットをさらに進化させるべく考えられた要素がことごとくないっぽい。メダリアはまだともかく、メダフォースとメダチェンジがないのは今までのメダロットをやったものとしてはあまりにも寂しく、戦術にも幅をだせない。一度原点に立ち返る、という意味があったりするのかもしれないが……今の俺としては、後になって「俺の勘違いでした。フォースもチェンジも普通にあるし」と言える事を祈りたいが……本当に望みは薄そうだ……


 とまあ、こんなところでしょうか。ちょっと悪いところが多く書かれているみたいになっていますが、正直おれ自身のこだわりのせいというのが大きいと思うので。メダロットに興味を持っている人はぜひプレイするといいと思います。
 あ、あと最後に一つ。ここだけは本当にいいと思ったところを。相手の機能を停止させた場合、ティンペットからメダルが排出される演出が入るのですが、今になって初めてアニメ以外でこの描写を見たので、何か感動しました。