レベル制限B地区

 埼玉県B級ご当地グルメ王決定戦で出品された料理のレビューの続き。


・太麺やきそば(川越市) 評価:B
 川越には何度か行った事があるが、別に焼きそばが主力という話は聞いたことがない。でも、パンフレットによれば駄菓子屋やお寺の門前でも提供されているんだそうな。……IMOならそのあたり何か知ってるかな?
 で、お味ですが、太麺だけあって食べた際のボリュームはなかなかのものです。しかし、これを買うときに屋台の裏を見ると、学校給食と書かれた容器に麺が入っていた。それをみて考えてみると、ひょっとしてこれは学校給食で出てくるようなうどんや中華麺を焼きそばとして使っただけのものなんじゃないかと食べれば食べるほど思えてきて、個人的に魅力減。


・はたざくらカッピーコロッケ(志木市) 評価:評価不能
 新座市の隣の志木市からの出品。志木にある立派な桜と、志木市の河童伝説に伝説にちなんで作られただけあって、名前だけでなく中身も桜(桜の花びら)と河童(きゅうりの柴漬け)を入れて、桜色に染めたという一風変わったコロッケ。普通においしいのだろうとは思うが、俺は漬物が苦手だし、桜の花びらをそのままというのもどうなんだろうと思ってスルーしてしまった。よって評価不能。ちなみに、おそらく今回の大会で一番人が並んでいない屋台だった。しかし、従業員の方の「列が少ないのは売れてる証拠」「うちは手際がいいから」という言葉は強がりではなかったのか、割と早いうちに完売していました。


・にんじんうどん(新座市) 評価:A
 俺も縁のある新座市からの出品という事で、ちょっと応援したかった一品。要するに、うどんの中に人参をねりこむことで、色、味ともに人参の風味を出し、それを冷やしうどんにしたもの。で、食べてみたところ、これは普通にうどんとしておいしい。200円で食べられるものにしては味も盛り付けも上質である。人参は存在を感じさせないわけではないが、あくまで裏方としてまさに「風味」を残す存在になっている。見た目の鮮烈さの割にかなり食べやすい。個人的評価は俺がうどん好きなのと、人参が目立たないという意味では以前に紹介した「とまと(略)」と同じながら、こちらは完全に人参の味が風味となっているところを評価してこんなもんで。


・やきとり(東松山市) 評価:B+
 名前と写真だけ見ると何が地元のご当地グルメなのかさっぱりわからないが、パンフレットを見る、もしくは実際に食べてみるとその謎が解ける。というのも、実はこれは鳥肉を焼いたものではなく、焼き鳥と同じようにして豚肉のカシラを焼いたものなのである。……そうなるとそれはそれで、「じゃあ『やきとん』にすればいいじゃないか」とか、「むしろそれは串焼きなんじゃないか」とか新たな疑問も出てきますが、とりあえずそれはおいておくとして……ぶちゃけ、これもおいしくないはずがない料理なので、面白みにはかける。しかし、その豚肉のボリュームは面白みとかがどうの以前に魅力的、かつおいしかった。ただ一つ、色々とあって父親が購入してからしばらくしたものを食べたので、出来立てを食べられなかったのは残念だ。


・高麗鍋(日高市) 評価:A+
 何かと高麗にゆかりのあるという日高市のご当地料理。料理としては、少なくとも俺のような鍋素人から見ればただのキムチ鍋なのだが、食べてみると何よりも中に入っているキムチがマジに旨い。俺は漬物が嫌いなので本当はキムチも好きではないんですが、煮込んであるせいかあの漬物特有の風味をまるで感じず、それでいて食感とその絶妙な辛さがたまらない。あとは他の野菜が俺好みだったら個人的に完璧だった。でも、全体的にはかなり完成度高いと思う。


・すったて(川島町) 評価:B+
 他の20を超える参加地域がすべて「市」である中、何故か一つだけ「町」な川島町からの出品。これはつまるところ、味噌と胡麻、またいくつかの野菜をもとにしてつくった汁に、きゅうりなどの野菜を入れたものをつけ汁にして食べる冷やしうどんである。胡麻だれで食べるうどんを、もっと味噌の味と野菜の風味をましたものだというとわかりやすいかもしれない。かなりおいしいが、シソの風味が強めだったので、それが個人的にはうけつけがたいものだった。ところで、今回うどんを題材に勝負をかけた市町は新座とこの川島の二つであり、麺の新座市、汁の川島町と考えると結構面白い対決だったと思うが、残念ながら両者とも高ランクには至らなかったようで順位の発表がされていなかったと思うので、どちらが勝ったのかはよくわからない。


・味噌付けまんじゅう(飯能市) 評価:A
 串に刺した酒まんじゅうに味噌をかけた和菓子的なもの。写真を見るとだいたいみたらし団子的なものであると想像してしまうのだが、正真正銘串に刺さっているのは団子ではなくまんじゅうなので、食べてみて俺は驚いた。本当にまんじゅうが串に刺さっているというのは、ちょっと脳内で描いたよりも結構斬新かつ衝撃的なものだったと思う。で、お味の方だがなかなかやりおる。外の味噌の濃い味と、中のあんこの甘さ、まんじゅうの食感がうまく混ざり合ってとてもおいしい。ただ唯一の欠点は、串に刺さっている上にまんじゅうだから、団子のように一口で食べる事ができないので、ある程度食べるとくしからまんじゅうが落ちそうになってしまう食べにくさかな。そこのところだけどうにかならんかなと感じる。……ところで、この市の名前は何て読むんだろう?あと、酒まんじゅうってつまりどんなまんじゅうだったんだろうか。


 多分次に紹介する分で終わりかな。