夢を見る弾DX

 frogguyからの情報で、今度いつだかに青の構築済みデッキがでるのですが……なんといおうか。「おいおい、豪華すぎだろw」という言葉を思わず飲み込んでしまうくらいに豪華だ。なんというか、喜んでいいんだかなんだかわからない。しかし内容がブーストガンダム隊とは……大多数に持たせるには少し一人回しのきらいのあるデッキではないのかと思ったが、まあでもよく考えたら2009年度のデッキを研究してできたデッキで、かつ現行のデッキにも勝ちうる……となるとこの方向性が無難か。ただあらゆる事をおいて考えても、ACE、周辺警護、急ごしらえ、タメGの収録は偉い。本当にコレだけで青初められる。他の色でもやってくんないかな……とか思ったけど、そうするとGWというカードゲーム自体の価値が下がるか……?まあ、今後どう動くか期待ではある。
 さて、エラッタ紹介の続きでもするか。


宇宙を乱す怪光 (変更前)
不敗の流派
COMMAND
C-C22 赤 2-4-0 U
(戦闘フェイズ):ハンガーにあるユニット1枚を、自軍配備エリアにリロール状態で出す。帰還ステップ開始時に、そのユニットを元のハンガーに移す。

宇宙を乱す怪光 (変更後)
不敗の流派
COMMAND
C-C22 赤 2-4-0 U
(戦闘フェイズ):ハンガーにあるユニット1枚を、自軍配備エリアにリロール状態で出す。帰還ステップ開始時に、そのユニットを元のハンガーに移す。このカードは、帰還ステップにはプレイできない。

 要するにアンコモンになってしまったことで、タイミングが戦闘フェイズに限定されてしまった上に何故かコストが増え、対象がハンガーに変更された新手の捕獲兵器なのだが、捕獲兵器と同じようにターン終了時と書いておけばよかった物を、何故か帰還ステップ開始時としてしまったため、ある問題が起きてしまった。それは、GWは基本的にテキストに記載がない限り、あらゆる効果はターンをまたぐことができないという基本ルールが存在する。つまりどういうことかというと、エラッタ前のこのカードは帰還ステップに入ってからプレイされた場合、本来の「ハンガーに戻す」という効果のタイミングがなくなってしまうことになり、この効果で場に出したユニットはそのまま場に残るので、ブーストとして使えてしまうのである。アンコモンにしては強力な効果ではあるが、ハンガーに送る手段に加えて、送るユニット、さらにこのカードを必要とする3枚コンボになり、コストも4国で、そのターンは攻撃できないと決して早すぎるというわけではない結果になるので、別に許されてもいい効果ではないかとはいわれていたようだが、やはり大きく明文化されていないルールにのっとった使用法を主とするカードの存在は好ましくなかったのか、比較的すぐにエラッタで潰される事になった。


死の旋風 (変更前)
烈火の咆哮
COMMAND
C-C18 赤 2-4-0 R
(自軍配備フェイズ):自軍本国のカードを全て見て、「クァバーゼ」「アビジョ」「トトゥガ」を1枚ずつまで抜き出し、自軍配備エリアにロール状態で出す事ができる。ただし、既に場にいる自軍ユニットと同じ名称のユニットを出す事はできない。その後、自軍本国をシャッフルする。

死の旋風 (変更後)
烈火の咆哮
COMMAND
C-C18 赤 2-4-0 R
(自軍配備フェイズ):自軍本国のカードを全て見て、「クァバーゼ」「アビジョ」「トトゥガ」のいずれか1枚を抜き出し、自軍配備エリアにロール状態で出す事ができる。ただし、既に場にいる自軍ユニットと同じ名称のユニットを出す事はできない。その後、自軍本国をシャッフルする。


 一時期確かにあった赤=最強という認識は、泣き虫セシリアやその他カウンター、密約など、多くのカードに支えられていた事は間違いないのだが、それでも赤には「打点を出せるカードがほとんどない」という弱点により、補色として猛威を振るうことはできても単色ではそんなに戦えない、というのが赤という色であった。「あった」と申したが、このカードの登場後、その認識は赤から消えうせたと言う事であり、またこのカードが赤単色デッキを他のデッキとは一線を画す何かと成らしめた元凶であった。
 さて、このカード、つまりこの弾から初めて導入された「チーム」という効果を持つ「死の旋風隊」をプレイヤーに使わせることで、「チーム」というテキストがどういうものかを知ってもらおうとしたのであろうと思われ、そのためのサポートカードなのだが、この「クァバーゼ」「アビジョ」「トトゥガ」の3体は同じ部隊として出撃することで打点10+速攻+強襲という戦闘力を誇る部隊となる。ハッキリいっておくと、当時の環境でこの部隊に対抗しうるユニットというのは同じ4国どころか6国まで見てもほぼ存在せず、それをいくらロール状態で出すとはいえ一枚で成立できるこのカードは異常のまでのパワーを持っていた。それだけでもこのカードは十分どころか二十分のパワーがあるのだが、さらにこのカードはこのカードをプレイにさえ成功すれば、出すカードのコストを支払わなくていいという効果のため、当時禁止でも制限でもなかったキャラGでブーストしてから使うことで早出しすら可能であった。これがぶん回って2ターン目などにプレイされたらもはやウィニーデッキですら目を白黒させる速度で10点(ほぼガード不可)がとんでくることになり、それでも何とか追いついたと思ったら回復カードやそもそもGをカウンターされる。冗談抜きで、理想の回り方をした「死の旋風隊デッキ」に勝てるすべはなかったのである。
 そして、最終的にあんまりにも他のデッキとの「打点の違い」を見せつけてしまったためこのカードはエラッタにより該当カードを一枚しか持ってこれないようになり、このカードで持ってこれるユニットは一枚ではせいぜい並以下の戦力しかなく、とてもではないが爆発力は出ないカードになってしまったので、制限カード化したブリッツクリークなどに比べるとかなり厳しい措置がとられたといえるだろう。まあ、そのくらいにコイツはやりすぎていた。そもそも、この後フィニッシャーをこのカードと同弾のクスィーガンダムにすえた赤単デッキがトップメタといわれるほどの戦力を誇っていた事から考えても、そのクスィーより早くて強い打点を出せるこのカードが壊れていないはずはなかった。