儀式の準備

 TF5プレイ中ですが、今回パック関連が大分優しくなった印象ですね。というのも、特別な条件を満たさなくても基本的に買えるモンスター、魔法、罠の基本パックに、それぞれ一種のシリーズモンスター用のパーツが組み込まれてるっぽい。具体的にいうと、一番最初のパックではアマゾネス、次でカラクリ、次でコアキメイルがそろい、またその次まで含めてライロが各パックに散らばっています。あとこころなしかいいゴールドレアが当たりやすくなった気がする。一箱に2枚、という設定が遵守されているようですが……これって前からだったっけ?


 さて、それはともかく、久しぶりにGWエラッタ紹介。今回の項目で自分がこの企画を始めた当初で説明するつもりだったカードやテキスト、ルールは全て説明した事になるのかな?


太陽炉 (変更前)
武神降臨
COMMAND
C-00-7 紫 1-1-2-0 C
展開 補強
(自動D):自軍プレイヤーは、太陽炉コイン2個を得る。ターン終了時に、カード1枚を引く。

太陽炉 (変更後)
武神降臨
COMMAND
C-00-7 紫 1-1-2-0 C
展開 補強
(常時):自軍プレイヤーは、太陽炉コイン2個を得る。ターン終了時に、カード1枚を引く。

 22弾に複数収録された「太陽炉コイン」を必要とするカードたちのわかりやすいサポートカード。一切の使用制限もなく、キャントリップがついているので太陽炉コイン自体の意味のなさをあまり気にしないことができる。さて、このカードが何故エラッタを受けたかというと、変更前は変更後には(常時)と書かれているところに(自動D)と書かれている。別に(自動D)自体はただのGW用語なので、それがGWのカードに書かれていることは何もおかしくないが、このカードはコマンドであり、コマンドは全てのカードに「使用できるタイミング」が記載されているはずなのである。しかしこのカードはそれが書かれてしかるべきところに(自動D)とある。自動DとはGWにおいては何らかの条件を満たした際に起動する非常駐型の効果のことだが、それでは一体このカードはいつ使えるのか?ということが全く分からないので、即エラッタを受けた。エラッタ後は誰もが予想したとおりの(常時)タイミングのカードであることが明らかになったわけだが、しかし何故こんな間違いが起こったのか?個人的にはカードテキストのテンプレにおいて、上から「……(自動C)(自動D)(常時)(リロールフェイズ)……」と並んでいて、それを一つずらしてしまったという可能性を推す。


GN-000 Oガンダム (変更前)
プロモーションカード
SP-63 紫 1-1-2-1
Oガンダム系 MS
プリベント(3)
(自動D):このカードの部隊が戦闘ダメージを与えた場合、敵軍本国の上のカード3枚までを見て、その中にある基本G以外のカード1枚を自軍ハンガーに移す事ができる。この効果は重複しない。
宇宙 地球 [3][1][3]

GN-000 Oガンダム (変更後)
プロモーションカード
UNIT
SP-63 紫 1-1-2-1
Oガンダム系 MS
プリベント(3)
(自動D):このカードの部隊が戦闘ダメージを与えた場合、敵軍捨て山の上のカード3枚までを見て、その中にある基本G以外のカード1枚を自軍ハンガーに移す事ができる。この効果は重複しない。
宇宙 地球 [3][1][3]

 はじめに。このカードについては実は以前「個人的今のGWでヤバいカード」みたいな記事を書いてたときにも触れていた気がしますし、多分内容もそちらとあんま変わらない気がしますが、まあご愛嬌という事で。

 ついにここまで来たか。という気持ちがあるが、かつて密約や死の旋風などのエラッタ、制圧や血宿などの制限カード対応によって対応されて当然とすら言えたカード達が制限改定の大波でもまれた後、恐らく現在において唯一、それらのカードの改訂前と同じくらいのパワーを持っていて、またそれ故に当然のように規制されたカードである。しかし当然のようにとはいったが、このカードのパワーはそれほど群を抜いた物ではあったものの、当時はとにかく販売側がOO関連をプッシュしたいのが丸分かりの環境や販売法であったため、GWプレイヤー達はこのカードには最期までお咎めなしと言う事もありうるのではと危惧していたということはここに書いておく価値のあることだと思う。ちなみに、そういうわけでエラッタは出たが、エラッタ後のこのカードにも12分な使い道があり、また環境も混色デッキだらけであったため、別にエラッタされたからといってそこまで対戦で使われなくなるカードではなかった。今はOOへのプレイ制限が痛いので、厳しい立場にいるが……
 さて、前置きが長くなったが、つまりこのカードは、ダブルオー指定のかわりに2国で2国標準の一回り上なサイズと、メリットテキストを持っているというカードなのだが、このメリットテキストは、戦闘ダメージを与えると相手の捨て山からカードを奪う事ができるというもの。自分のではないので奪ったところでそれが使えるかどうかは相手との相性によるが、まず3枚の中から選べるし、繰り返しになるものの、当時はとにかく混色が多く、その中でも赤か青のどちらかはほぼ使われているので、赤青混色なら基本的に奪ったカードを使うことができる環境であり、そうでなくとも混色デッキには好きな色を発生できる月面Gが採用されているのが常であったため、大体の場合において「殴ると1枚使えるカードが増える」という大きなアドバンテージ要素を得ることができた。このことにより、多くの混色デッキはこのカードを3枚フル投入していたわけである。
 そして、エラッタ後でもそれだけ強いとみなされているのだから、もちろんエラッタ前のこのカードはまさに悪魔であった。エラッタ前だと、3枚見て奪える場所が「敵軍本国の上から」となっている。さて、これは果たしてどういうことなのか?
 これは大体のカードゲームでそうかなと思うが、とりあえずGWは、何らかの効果で本国や捨て山のカードを見た場合、「シャッフルする」という記述がなければシャッフルを行わない。つまり、Oガンダムで相手の本国を見て1枚奪った後、残りのカードは「こちらだけが」見た状態で本国の上に置く事になるので、なんと相手の次のドローを確認できてしまうのだ。……いや、確認できるだけならいいが、戻す前に1枚奪う事ができるので、さらに操作要素まで加わるのである。よってOガンダムに殴られた場合、次のドローはよほどの事でない限り質のいいものにはならないので、Oガンダムに殴られた時点でやる気を失ってしまうプレイヤーはエラッタ後のOガンダム以上に多かったことは間違いない。……ただ、この操作というのも若干曲者で、3枚見てドローソースなどのあきらかに勝ちのあるカードが見えればそれを奪えばいいだけだが、そうではなかった時、さすがに相手の手札までのぞけるわけではないので、奪ったカードによってドロー順が変わった結果、窮地に追い込まれてしまうという事例も見られなかったわけではないが……まあ本当に些細な事だといっていいだろう。そうでなくても、実質本国へのパンチ力が2国ユニットで防御力もありながら実質4であること、捨て山を少なくした状態でブロックするなどの対策も取れないことから、エラッタ前と後のカードパワーは比べるべくもない。相手の混色デッキが2ターン目に置いたGが1枚目と同じ色であった時、つい安堵のため息をもらしてしまっていたのは嫌な思い出である。……ホントに。


 さて、これでもうずいぶんと引きずっていたこの企画も終わったわけだが。次は……とりあえず来る9月30日がすぎたら、東方香霖堂の批評でもやろうかしら。